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コースリーダーインタビュー

現実世界を理解するための技術
~要求工学コース~ 
要求工学コースリーダー:妻木 俊彦 先生

要求工学コースの講義は,2012年度から,基礎,専門,応用という3つのグループに分けられていますが,その意図や目的はどこにあるのでしょうか?

ソフトウェアに対する要求定義作業を支援するための要求工学には,現実世界を理解するための技術から,定義された要求を記述するための技術まで,幅広い技術が含まれます.こうした多様な技術を学習するには,学習目標を明確にするとともに,適切な学習方法を確立する必要があります.それぞれの技術の特徴をもとに,3つのグループに分けることによって,効果的な学習が実現されることを狙っています.

それぞれのグループの特徴と目標は,どのようなものなのでしょうか?

基礎グループの講義では,主として要求工学で使用される基本的な概念や作業の仕方を学びます.このグループの講義では,熟練者の指導の下に,要求定義作業を行える人材の育成を目指しています.次の専門グループの講義では,いわゆる要求分析といわれる手法に焦点を当て,基本的な要求獲得作業を一通り学習します.この専門グループの講義で学習した技術をマスターすれば,要求分析者として独り立ちできるでしょう.最後の応用グループの講義では,現実世界を理解するための技術を学習します.要求の源泉は現実世界ですが,そこでは,同じ対象が見方によってさまざまに異なった相貌を表します.未経験の領域や予期せぬ状況の発生に対応するためには,現実世界を正しく理解するための技術が必須となります.複雑な問題に対応できる高度な技術者になることを目指します.

それぞれのグループごとの学習目標が異なるということは,学習方法も異なるということでしょうか?

そうですね.知識の習得を主眼とした基礎グループでは座学が中心となりますが,専門グループ,応用グループとなるにしたがって,演習や発表の時間が授業の中核を占めるようになります.講師の先生方によって,多少の違いはあるものの,必要な知識は補助資料等によって独自に学習することが求められるようになるでしょう.

3つのグループを一通り学べば,要求分析者として一人前になれるということでしょうか?

要求工学に限らず,トップエスイーで行う授業は,それぞれの技術の入り口を示すことはできても,その技術を身に着け,現場で使用できるようになるには,個々の受講生の,さらなる研鑽と経験が必要となります.特に,要求工学関係の技術は,現実世界を相手にした技術が多く,机上の演習だけでは十分といえない場合が多いと思います.できるだけ多くの問題にあたっていただくことが重要だと考えています.

最後に,授業を取るにあたっての心構えなどありましたら,教えてください.

トップエスイーは,受講生の皆さんに,単位ではなく,技術を提供するための機構です.しかし,限られた時間内で提供できる知識や技術には限界があります.必要と感じた技術は自らの力で獲得する努力をしてください.学習するのは受講生の皆さん自身です.

ありがとうございました.